PysankyWS2308

8/25(金)うみかぜテラスにて、7月から始まったプィーサンキ講座の2回目が開催されました。キーウ出身の伝統工芸作家テチャーナ・ソロツカさんにウクライナ伝統のエッグアート「プィーサンキ」の制作を学ぶこの講座、8月のデザインは「48の三角形」。様々ある幾何学模様のプィーサンキの中でも、特に伝統的でポピュラーなものです。全体が網目模様になっていることから、悪いものの侵入を防ぐお守りの意味があるとのこと。また、一つひとつの三角形を夢や願いにたとえ、「一緒にたくさんの夢を叶えて」という願いを込めて結婚するカップルに贈る習慣があるそうです。

「48の三角形」を使ったヴァリエーションは無限にあるそうですが、今回はそこに星模様(=命の力)を組み込み、さらに、色とりどりに染色することで夜空に咲く花火のようなプィーサンキを作ることになりました。

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最初は鉛筆で下書き。小さな卵に48の三角形を描き入れるのは一見難しそうでしたが…ソロツカ先生のステップごとの説明により、一定の法則があることがわかると、参加者の皆さんは「なるほどね」と感心しきり。次の蜜蝋を入れたキスカで下書きをなぞる作業では、一発勝負の緊張感が走ります。黄色の染料で染めた後、星形を描き入れますが、先生のようなシュッとした星にならなかったのはご愛嬌。その後は、星を形作る8個のひし形を青・赤・ピンク・紫など様々な染料を使って染めていきます。卵全体を染料に浸して染めるだけでなく、筆で塗って部分的に染めたり、一度洗って地色を白に戻してから改めて染めたりと、色々な技も使います。染色の合間に、残したい色を蜜蝋で塗りつぶすという作業を何度か繰り返すうちに、初めて参加された方も「ろうけつ染め」の仕組みを理解されるようです。

初心者は工程をいくつかスキップしながら、経験者は自分なりの遊びを加えながら、3時間めいっぱい使って出来上がったのは、色鮮やかで個性豊かな花火のプィーサンキ。皆さん、手塩にかけた“かわいい我が子”として、笑顔でお持ち帰り頂きました。

今回は、17名の方にご参加いただきました。前回参加された方がご家族やお友達を誘って来てくださったケースもあり、このようにプィーサンキの輪が広がっていくことを大変嬉しく思いました。

<次回開催>
日時:9月22日(金)9:30~12:30
場所:うみかぜテラス 地階 美術工作室
詳細、申し込みはこちらから → https://www.chigasaki-iac.org/activities/rikai/pysanky