3月21日(金)うみかぜテラスにて、ウクライナ伝統のエッグアート「プィーサンキ」のチャリティーワークショップ(5回シリーズの最終回)を開催しました。

プィーサンキWS2503

今回作ったのは、十字のプィーサンキ。プィーサンキを作る時、卵にいきなり模様を描くのは難しいので、最初に線を引いて小さなブロックに分割し、そこに模様を繰り返し描いていきます。十字は、いくつかある伝統的な分割パターンの1つで、十字状の帯と三角形のスペースに描く模様の組み合わせによって、様々なデザインを生み出すことができます。十字は、太陽の動き・四季・四方位を意味するとされます。また、キリスト教伝来後は、その信仰を表すシンボルともなったので、イースター(キリストの復活祭)の前には、多くの十字のプィーサンキが作られるようです。

前回同様、参加者の皆さんには、サンプルからお好きなデザインを選び、それを参考に作って頂きました。春らしい模様や色合いのデザインを選ばれる方が多かったです。1㎝幅ほどの帯の中に細かな模様を描いていくのは、神経を集中する作業ですが、皆さん一つひとつ丁寧に描き進めていました。染めの作業では、同じ染料でも卵の性質や浸け時間によって染まり具合が違ってくるので、目指す色にならないこともありますが、そんな時は思い切って別の色でチャレンジ!その結果、思いがけず新しく美しい色合いの作品に仕上がるというミラクルが今回も起こったのでした。

 

5回のワークショップが終了し、あらためて感じるのは、プィーサンキ作りの奥深さです。同じデザイン、同じ染料であっても、卵と作り手が違うと、この世に二つとして同じプィーサンキはできません。染色は、やればやるほど難しく、そして面白くもあります。今後もそんなプィーサンキ作りを追求し、またいつか皆さまとご一緒に作品作りができたら嬉しいです。

ワークショップにご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。頂戴した参加費から経費を差し引いた金額を、NPO法人日本ウクライナ友好協会に寄付させていただきます。