1/24(金)うみかぜテラスにて、ウクライナ伝統のエッグアート「プィーサンキ」の制作講座(5回シリーズの4回目)が開催されました。
今回、講師のテチャーナ・ソロツカさんが選んだのは縦に帯があるデザイン。伝統的なプィーサンキのデザインの一つで、帯を挟んで両側に丸い窓ができます。帯の中の模様と窓の中の模様を変えることで無数のデザインができるわけですが、今回は窓の中に星の模様を描き、帯の外側を波模様で飾るという凝ったデザインに挑戦しました。星は「成功」、波は「永遠」を表すシンボルです。
下書きはいつもの8分割からスタートし、その後は「ここは7㎜」「ここは3㎜」といった先生の細かな指示に従って書き進めていきました。縦帯を縁取る波の下書きは筆記体のCを連続して書きます。ここであまり小さくCを書いてしまった方は、キスカで波形にしていく時に苦労されたようです。
下書きの後はミツロウを入れたキスカでなぞりますが、今回使ったのは電気キスカ。ロウソクの火を使うキスカだと講習にお借りできる場所が非常に限られてしまうのですが、電気キスカであればどこでも講習ができるというので、最近ソロツカ先生がまとめて購入されたものです。この電気キスカ、とても使い勝手がいいのです。伝統的なキスカの場合、熱くなり過ぎると線が太くなったりミツロウがボタッと垂れたりし、逆に冷めると線が細くなったりかすれたりすることがありますが、電気キスカの場合は、常に安定した温度で一定の太さの線を書くことができるので、皆さんの評判も上々でした。
最終的に白になる場所にミツロウをのせたら、まずはゴールドの染料に浸けます。その後は、目指す模様・配色にするため、キスカで模様を描き加えたり、新たな色で染めたりを繰り返します。今回は、スカーレット・レッド・ダークレッドという3種類の赤系の染料を使ってグラデーションをつけ、グリーンの差し色を入れました。ゴールド+ライトブルー=グリーン、ゴールド+スカーレット=オレンジといった色の足し算をしていく作業はとても面白いものです。
実は今回、ソロツカ先生が事故渋滞に巻き込まれて会場への到着が遅れた関係で、講習の時間が30分以上短くなってしまいました。そのため、染色の作業時間が一人ひとり十分に取れず、途中の色をスキップしたり、最後黒の予定が他の色で代用することになったりした方もいられました。思うような作品が出来なかった方には申し訳なかったのですが、結果、先生のお手本とは異なる個性豊かな作品が出来上がりました。時間が押したために、全員の作品を並べて記念撮影できなかったのが残念です。
今回は、このシリーズ最多の19名の方にご参加いただきました。到着が遅れている先生を皆さん心配され、先生が会場に姿を見せた時には自然と拍手が起きました。準備も片付けも見事としか言いようのないチームワークでお手伝い頂き、ありがとうございました!!